生活者視点で今どきの地域一番店を考える <その6>

賃貸住宅経営を行うオーナー様にとって「空室対策」は重要な課題です。建物は、経年劣化とともに資産価値が減少します。新たな魅力を持つ住まいに生まれ変わらせ、資産価値の維持・向上につなげる「リノベーション」は入居者ニーズに対応することで課題解決につながり長期安定経営をめざすことができるのではないでしょうか。

嘘やろ?!ガス漏れ警報器はなくてもいい・・・

先日、フルリノベーションをしたアパートの内覧会に行ってきました。築30年、2DKのアパートの1室が、2室を1室にして1LDKにリノベーションされていました。見学した物件は、水回りを中心に新築時よりも性能を向上させ、新たな付加価値を生みだし、現代のライフスタイルに合った空間をつくりだしていました。キッチンはC社のI型。コンパクトながら使い勝手もよさそうだなぁと思いコンロ下の引き出しを引いてみたら・・・・

なんと、ガス漏れ警報器の電源をとっているコンセントに引かかって引き出しが全開しない!「見た目いいけど?!こりゃ、ダメだ!」と思いきや、営業マンがすかさず「ああ、大丈夫ですよ!これはガス屋さんがリースで置いていったガス漏れ警報器だから邪魔なら外せば何の問題もない。」と言って ガス漏れ警報器のコンセントを抜いて外そうとした。
「ガス漏れ警報器を外してもいいの?」「火災報知機は法律で設置義務があるけどガス漏れ警報器はどちらでもいいんですよ!」と慌てる営業マン。私「液化石油ガス法に基づいてガス屋さんが設置したものだから、勝手に外したら不味いと思うよ」営「だって、ガス屋さんは何でもサービスしてくれるから(笑)まさか法律で義務付けられているんですか?」と大手ハウスメーカー専属の管理会社の営業マンの言葉に耳を疑いました。


過剰サービスではなく正しく役に立つ情報提供を

賃貸住宅経営は管理会社に影響されることが多いです。「大家さん」の多くは、安定的な家賃収入を確保したいが、リフォームやリノベーションの知識や家賃相場、入居者ニーズなどが分からないので「ラクができる提案」にフラフラ流される。もしくはLPガス業者には「ゴリ押ししても大丈夫」といった誤った情報がアパートメーカーや管理会社に蔓延しているのではないでしょうか?無償配管や給湯器・住宅設備機器の過剰サービスで大家さんを繋ぎとめる時代は終わりました。ガス屋さんは大家さんに対しても管理会社に対しても、長い付き合いを持続させるためにも正しく役立つことを提供し続けることが重要だと思います。