今後のLPガス販売事業者の課題を考える<その9>

自由競争が激しくなるということは、お客様の立場から見れば、選択力(能力・条件)が強まるということです。LPガスの場合では、器具を買い替えるにしてもガスの購入先を変更するにしても、他の類似した器具やほかの店と詳しく比べて選ぶことができる・・・それが選択力です。
選択力が強くなる最大の原因は、新規に事業をはじめた会社や積極販売に転じたお店などを含めて、様々なところから届けられる、様々な情報の数が多くなるからです。量だけではありません。情報の内容や届け方にも質の向上が見られ、異業種の会社やほかのエネルギー関連の会社が新規参入して、市場に入ってくる場合には、ほとんどゼロからの出発であるため、販売店をまるごと抱え込むか、できるだけたくさんの消費者に新しい情報を持って働きかける必要があります。
兼業部門(別の商品)の宣伝、ユニークな商品や体制の紹介、カードシステム、ポイントシステムやネットワークづくりの情報、ガス料金や器具の特別価格など、お客様たちは新しい情報を、次から次へと入手する時代になりました。
「まあ!そんなことができるの!」「そこまで便利になるの!」
「そんなサービスしてもらえるなんて!」「いまの〇〇燃料店とは大違い!」

 

ガス料金、器具・機器の知識、安全管理、通信サービスなど今まで知らなかったか、気づかなかった情報に多くのお客様は驚いています。
・・・・放っておいてもガスは消費されていく。
・・・・委託配送であれ何であれ、ガス切れなく配送してもらえればそれでよい。・・・キャンペーンだ、提案だと、余計な苦労はしたくない。・・・歓迎もしてもらえないし、喜んでももらえない上に、手間のかかる検査・点検は法廷通り最小限に消極的な対応で結構・・・・このようなマイナス思考の理屈によって、お客様を敬遠したり、放置しておいたりしてないですか。

 

 先日、東海財務局主催の「中小企業におけるAI活用に向けて」サービス業の生産性向上に向けた勉強会に参加してきました。講師の株式会社トライエッティング代表取締役社長兼CEO:長江祐樹氏とのディスカッションで気づいたことです。LPガス販売店はお客様と「密なる接点」に恵まれています。しかも、マイコンメーター、集中監視システムはじめ通信情報技術の導入が他業界より早く、進んでいるのでAI活用がしやすいのです。「すごいわね!そんなことできちゃうの」といった次世代のいろんな新しいサービスにつなげることができます。ワクワクしてきますね。