顧客満足度経営を考える<その2>

☆「経営」とは・・・いいものを、継続できる仕組み
企業にはいいものをつくる、社会に役立つものを提供するなどの使命がありますが一瞬の良いものをつくるだけでなく、顧客からリピートしてもらえるような継続できる仕組みにすることが基本的な考え方です。

☆「顧客満足経営」・・・顧客満足を継続し、働きがいや収益にも貢献する
お客様の側面から考えると、よい商品・サービスを提供すればお客様が満足します。(顧客満足)その結果、お客様から好評価を得られること【価値創造】が、まだ知らないお客様を新しいお客様にする。(顧客満足)そのお客様がリピート客(ファン)になることで【顧客創造】に繋がります。顧客満足経営とはこの循環を継続できる仕組みにすることです。
同じように働く人の側面から考えると、いいものをつくるために材料を仕入れ、加工し、販売・営業する【生産工程】ことでお客様からは「ありがとう!」という(顧客満足)が期待できます。
働く人は給料などのお金を手に入れ、自己実現できるようになると働き甲斐などの心理的満足が得られます。【労働環境】もちろん、顧客満足はお金の側面から考えても、顧客満足が得られるよい商品やサービスを提供すれば利益を生み、新たな設備やノウハウに投入できる資金が調達できます。

顧客満足度経営を考える<その1>

☆「期待を少しだけ超える」=顧客満足とは
顧客満足度とは、人が物やサービスを購入するときに、その購入したものに感じる何かしらの満足感のことをいいます。「顧客は満足を感じたときに物品を購入する」ということをベースに考えられた概念で、企業ではその度合いを評価することで、新しい商品の開発につなげることもあります。
顧客満足度の定義は、「顧客がサービスを受ける前に抱く事前期待を、サービスを受けた後の実績評価が上回ったときに得られる」ということだと考えてもよいでしょう。大切なのは「顧客満足度は絶対値ではない」ことにあります。事前期待と実績評価の「相対値」によって顧客満足度は決定されます。そのため、お客様の「事前期待」を掴まないことには顧客満足は得られません。

☆顧客満足度はお客様に喜んでもらうこと……ではない
顧客満足度は事前期待と実績評価の差ですから「いかにお客様に喜んでもらうか」のみに焦点を当てている場合には、顧客満足を高めることはできません。たとえば、ガス器具を店頭で大幅に値引いてくれたので購入したものの、帰宅後にインターネットで価格を調べたら、さらに安く販売している店舗が多数あった、という場合には実績評価は高まらず、顧客満足度も高くはならないということです。

☆事前期待を把握することの重要性
顧客満足を得るためには、事前期待より実績評価が高いことが重要です。事前期待より実績評価が低い場合にはお客様の満足度は上がりません。これをサービスの定義で考えてみると「人や構造物が発揮する機能で、ユーザーの事前期待に適合するものをサービスという」ということに当てはまります。つまり、事前期待に適合しないものはサービスとはいえないのです。
お客様から喜ばれるという勝手な思い込みから生まれたサービスでは、かなりの割合で余計なお世話だと思われてしまいます。事前期待を掴まないことにはサービスとして成り立たず、顧客満足は得られないということです。
顧客満足を上げるためには、顧客が求めている事前期待を知ることがより重要であり、ここが理解できているかどうかが顧客満足の向上につながる重要なポイントとなります。さらに、事前期待を知るためには、顧客ニーズを知ることが必要です。顧客ニーズは、その顧客が持っている欲求・要望・需要であり・どのようなニーズがあるのかがわかれば、事前期待も把握することが可能です。

☆実績評価を把握することの重要性
もちろん、事前期待を把握することと併せて、実績評価を把握することも大切です。実績評価を把握することは、より良い商品やサービスの開発につながります。顧客アンケートや口コミなどにより、自社の評価を把握し、改善を重ね、フィードバックを得ることにより、さらにブラッシュアップさせていくことが可能となります。

今後のLPガス販売事業者の課題を考える<その18>

◆真にお客様から選ばれる企業となるために(2)

目指すは「生涯顧客化」
・・・価格・サービスのすべてがトップレベルでないと、お客様から選ばれないわけではない!

電力・都市ガスの自由化を機に、エネルギーに関する消費者行動は大きく変わりました。「供給業者を選ぶ」という意識が覚醒し、「敢えて選ぶ」行動をとるお客様が増えたということです。多くのLPガス販売事業者様が、今まであまり意識をせず自社のエネルギーを使っていたお客様に自社を意識して選択してもらうために新料金プランやサービス、特典を設けるなど様々な生き残り策を駆使し「改めて自社のエネルギーを選んでよかった感」を創出することに努力されています。
お客様にとって、価格、料金メニュー、サービスの提供などのリーズナブル感は確かに心を動かす要因にはなりますが、「どんな時でも、どんなことでも、あなたに〇〇〇してもらいたい」と言ってもらえる関係(強固なラ・ポール)を作り出すことの方がより重要なのです。
お客様の価値観やニーズは多様化しています。価格・サービスのすべてがトップレベルでないと、お客様から選ばれないわけではないのです。衣類、食品、自動車、家具、電化製品・・・・どんな商品でも多くのお客様に購入していただきたいという思いはありますが、一般に商品にはターゲット客が設定されて、商品開発やプロモーションを行うのが常識です。
ガス販売事業者は今まで、「顧客を囲い込みたい、ワンストップサービスを提供したい」など供給者発想で今まで、販売事業をしてきました。今後、お客様から「この事業者に頼みたい、そして、どんなサービスでも頼みたい!」とそのお客様にとって、「何かにつけ、頼られる存在」になる顧客発想での営業が生涯顧客化への鍵となります。
生涯顧客化にはお客様のご要望にはできるだけ何でも承ることが信頼される秘訣です。何でも承ると言ってもすべて自社で内製化する必要は全くないのです。ですから地域内で地産地消の理念に合致する事業者と手を取り、地域内協業体制をとればいいのす。また、すべての仕事を同じ利益率にする必要もありません。お客様から「あなた」に何でもまとめてお願いしたい!と言わせるような「暮らしのポータルサイト(かかりつけ)」となることが地域密着型の企業がとれる生き残り策といえましょう。


今まではLPガス事業者は地域密着型の企業だといわれてきましたが、今後は地域密着版プラットホーム事業を制する者が地域を制すると言っても過言ではありません。

今後のLPガス販売事業者の課題を考える<その17>

◆真にお客様から選ばれる企業となるために(1)

目指すは「生涯顧客化」
・・・お客様からイロイロなお仕事を受注することで、お客様との信頼関係をより強固にしよう!

 一般に広域型の大手LPガス事業者はできるだけ多くの需要家を抱え、エネルギー供給を軸にLPガスだけでなく、大企業型の電力小売り事業や利殖目的の再生可能エネルギー事業なども手掛け、「販売量=安い料金」を武器に事業展開しています。一方、地域性の強い中小LPガス事業者は地域に根付いて、地域の発展に貢献するという発想を持って多くの事業者がお客様との信頼関係をより強固にする努力をしています。
 いずれにしても、どちらの戦略も顧客から信頼を得て、いろいろなビジネスの起点にできているかが重要です。「地域密着企業として生き残る!」という言葉をよく聞きますが、地域に根ざすから生き残れるわけでもなく、顧客接点が豊富なだけでは強みにならないということを理解する必要があります。
 電力・都市ガスの自由化を機にエネルギーに関する消費者行動は大きく変わりました。自由化前は、電気は地元電力会社で当たり前、都市ガスにするなら地元の都市ガス会社で当たり前、LPガスは特に吟味して事業者を選んだわけではなく、事業者を選べることすら知らないお客様も多く、どれもお客様に「供給業者を選ぶ」という意識が希薄でした。ところが、自由化によって、お客様に「供給事業者を選ぶ」という意識が覚醒し、「あえて選ぶ」行動をとるお客様が増えてきたのです。
 これまで、あまり意識せずに自社のエネルギーを使っていたお客様に自社を意識して選択してもらうために、新料金プランや新サービス、特典を設けて「改めて自社のエネルギーを選んでよかった感」を創出し、多様なお客様の選択条件(ニーズ)に応えていかなければなりません。
 親世代から子世代へ世帯主が交代することによって、親世代に通用していたガス屋流の仕事の仕方は今後、通用しなくなります。例えば、高くても信頼のおけるガス屋さんから器具を購入するとか、敷地内に立ち入って隣家のメータを検針させてくれるなど今まで日常的に融通が利いていたこともできなくなる可能性があります。
 反対に、高齢者世帯は馴染みのガス屋さんにガスやガス器具だけでなく暮らしのお困りごとを一括してお任せしたいと考えるお客様も少なくありません。「誰がエネルギー選択権者か」をよく見極めて対応を図ることが肝心です。
 ただし、価格、保安、サービスのすべてがトップレベルでないと、お客様から選ばれないというわけではないのです。お客様があえてスイッチするほどではないと思えるような価格・料金メニュー、サービスの提供といったリーズナブルさに、「どんな時でも、どんなことでもあなたに〇〇してもらいたい」といってもらえる信頼関係を作り出すことが「生涯顧客化」の鍵となります。


資本力のある広域型の事業者が攻めてきた時に、「ココはダメです。歯が立たない!」といわれるような戦略、戦術を考え、実践しましょう。「どんなことでもあなたに〇〇してもらいたい」といってもらえる信頼関係を築くことは地道なコミュニケーション戦略で可能になります。

今後のLPガス販売事業者の課題を考える<その16>

◆業界全体でLPガス需要の負のスパイラル化に歯止めをかけよう!(3)

 LPガス需要の負のスパイラルを「望ましいスパイラル」に変化させるためには、自助努力により、料金を引き下げる原資を捻出し、お客様にガス需要増につながる機器を愛用してもらう工夫をすることでしたね。

では、ガス需要増につながる機器を拡販するだけでいいのでしょうか?また、省エネを否定するような需要開発もNGですよね。

 ハイブリット給湯器はお客様にとってはエネファームより、低価格で光熱費が削減できる(省エネになる)良い商品です。ところが、ガス販売事業者にとってはガス販売量が減る商品でもあります。

料金メニューが標準的な「基本料金+単一従量料金」だけのメニューの場合、省エネ機器の販売がガスの販売量を減らすことが直接、経営に響いてくることになります。


 そこで、「基本料金+単一従量料金」という単純設定から脱却して器具の需要特性に合ったガス料金メニューがあってもいいと思います。クレームをつけられたお客様に対して確たる根拠もなく、個々に料金を設定して何十年も販売活動をしていった結果、説明不能な何重もの料金メニューがあることは是正しなければならないことであります。

 よって、標準的な料金メニューや料金水準を示すことと「基本料金+単一従量料金」を標準料金メニューとして採用することは全く、別の問題であり、必ずしも「基本料金+単一従量料金」だけのメニューだけにする必要はないのです。




都市ガスの場合、特に条件がなく、誰でも選択できる一般料金のほかに、ある条件に合致する場合に適用する料金メニューがあります。これは顧客に「選んだ感」が生まれ、他社へのスイッチ防止になると思います。LPガス料金も需要特性や機器特性、消費者特性に合った多様な料金メニューが顧客囲い込みの武器になると言えます。

今後のLPガス販売事業者の課題を考える<その15>

◆業界全体でLPガス需要の負のスパイラル化に歯止めをかけよう!(2)

 ガス料金が高いからブローカーに狙われる。かといって単純に、料金を下げれば収益が悪化する。だから、料金を見直さない。何もしなければ需要家も減り、経営が益々、悪化する。いつ、商権を売却したらいいのか?ガス屋なんて魅力ないなぁ!しんどいだけだ!などとぼやいている人も少なくありません。業界全体で、LPガス需要の負のスパイラル化に歯止めをかける必要があると思いませんか?

 ガス料金が高いガスを使わないガスの使用料が減少するガス収益が悪化するガス料金を上げることになり、結果、お客様は「ガス料金が高いからガスは使わない!」という負のスパイラルになりがちです。この負のスパイラルを「望ましいスパイラル」に変化させるためにはどうしたらいいのでしょうか?


 1、自助努力により、料金を引き下げる原資を捻出する
 2、ガス需要増につながる機器を愛用してもらう工夫をする

この2点をマストとしたなら
 ガス料金が安いガス料金を気にせず便利な機器を愛用してガスを使うガス使用料が増加するガス収益が好転するガス料金を下げられることになり、お客様にはガスを使うことで快適な生活を提供できることになり好循環につながります。

 ここで、注意したいのは只々、ガスの需要増につながる機器を拡販すればいいというわけではないということです。ガス式の衣類乾燥機は業界でも拡販に努めていますので前年対比114%(LPG仕様)と確かに伸びています。電気式の衣類乾燥機(洗濯乾燥機)は販売されてはいるものの、思ったよりユーザー評価が高くないことが「乾太くん」の好調な売れ行きを後押ししているからです。
好調とは言ってもこれは、成り行きの好調さに過ぎないのです。
 売り手のガス屋さんには
「乾太くんは使ってもらえば良さが分ってもらえるので、高い買い物をさせている」とは考えない。
ところがユーザー評価は
「新設の場合、ガス栓を設け、洗濯機の上にユニットを組み、排湿筒工事をして設置するためガス屋さんに頼まなければできない。この材工込の設置費用はやや高い」と思われているのが現状です。

売り手のガス屋さんとしては、「乾太くんは使ってもらえば喜ばれることはわかっているが、設置の問題や販売単価・手間などを考慮すると、誰にでもプッシュするガス器具ではない」と思ってしまうということでしょうか?乾太くんをもっとたくさん売るにはどうしたらいいのか?と拡販することを考えるのではなく、「できるだけ多くのお客様に」「洗濯物を短時間で乾かせる価値」を提供するにはどうしたらいいのか?と生活者視点で発想してみることが大切だと思います。