With&Afterコロナ時代のテレワーク<その6>

  忘れてはならないテレワーク実施上の対策  
テレワークを実施する上で、テレワーク費用負担について会社として忘れてはならない対策について整理しました。

2⃣テレワーク費用の負担
①法律上、テレワーク実施費用機材、購入費用、通信費などの負担の定めはない 
テレワークの実施費用(テレワーク機材購入費用・通信費・水道光熱費)について、会社・社員などどちらが負担すべきか、法律上の定めはなく、基本的には就業規則、または就業規則と一体となるテレワーク勤務規程で定めるべきです。

②会社がすべてを負担する必要性は高くないが、社員に負担させることによる悪影響も無視できない
機材設置場所が社員の自宅であったり、業務以外でも使用可能な機材である場合もあること、通信費などについても私用との区別ができない場合もあることからすべてについて、会社が負担する必要性は高くないと考えられます。もっとも、これらの全部または一部を社員に負担させる場合、予想外の支出を社員に強いることになり、社員のモチベーションに与える影響も無視できません。

③通勤手当の減額・転用とのセットによる対応策
テレワーク実施により、通勤交通費は発生しないケースがあることから通勤手当を減額ないし、テレワーク機材費用に転用することが可能になります。そこで、通勤手当の減額・転用とのセットによって、会社も社員のいずれの負担も抑制する対応もあります。もちろん社員の意見を聞いた上で、就業規則等に規定し、導入すべきです。そして、就業規則等に規定した場合であっても、法的に効力が認められない時もありますから、念のため各社員から同意書を取得しておくと良いでしょう。

④テレワーク労務管理QAを参考に
厚生労働省が公表しているテレワーク労務管理QAでは、テレワークの関連費用に関する会社と社員の費用負担の実態について、具体的に説明していますので参考にするのもいいでしょう。

With&Afterコロナ時代のテレワーク<その5>

  忘れてはならないテレワーク実施上の対策  
テレワークを実施する上で、営業の秘密や個人情報の漏洩が会社にもたらす多大な悪影響は明らかであり、情報管理の重要性はもはや常識です。会社として忘れてはならない対策について整理しました。

1⃣情報管理の徹底・情報セキュリティ
①求められている新しい情報管理の方法
テレワークでは社員は自宅等で、業務を行います。会社の管理が完全に行き届くことはなく、社員の不完全な管理の下で起こりうる営業秘密や個人情報の漏洩の悪影響を会社がコントロールすることも困難です。そのため、テレワークでは新しい情報管理の方法が必要になります。

②情報媒体は電子データがいい
情報共有の容易さ、持ち運びによる紛失等のリスクを低くする観点から、業務上必要となる情報の媒体は紙ではなく、電子データにして、かつクラウド上に保管した方が良いでしょう。

③電子データの情報セキュリティの基本的考え方
電子データの情報セキュリティについては①テレワーク用に導入する仕組み(ハード面)、②運用上のルールの徹底(ソフト面)の両面から取り組むべきです。

④情報セキュリティ(ハード面)の確保
会社はハード面から情報セキュリティを確保するために、どのような情報セキュリティの特徴を兼ね備えた情報通信環境を導入するかを、会社の置かれた様々な状況を踏まえて検討する必要があります。

⑤情報セキュリティ(ソフト面)の確保
ハード面を整えたとしても、テレワーク用端末自体の紛失や、公衆wi-fiの利用によるデータ漏洩なども考えられます。そのため、紙媒体を社外に持ち出す際のルールも併せて、ソフト面(テレワーク時の社員の行動面)をルール化することによって、情報セキュリティに万全を期す必要があります。また、社員に対して、上記情報セキュリティのルールの遵守を含めて、秘密保持誓約書の提出を求めることも有用です。これら情報セキュリティのルール策定にあたっては、総務省が公表しているテレワークセキュリティガイドラインがわかりやすく参考になるでしょう。

With&Afterコロナ時代のテレワーク<その4>

  テレワークの不安を解決するツール導入のポイント  
具体的にテレワークを始めるには、コミュニケーションツール、労務管理・マネージメントツール、セキュリティツールの3つのツールの用意が必要です。各種ツールは正式に導入する前に無料版やトライアルを実施して、あらかじめツールの効果を検証することをお勧めします。

1⃣コミュニケーションツール

チャットツール
会話のように、短文のやり取りを行うソフトウェア。Eメールよりも気軽に連絡が取れるため、チーム間でのコミュニケーションが活性化します。
会議システム
映像と音声により、対面コミュニケーションに近い状態での会議や打ち合わせを気軽に実施することが可能になります。

2⃣労務管理・マネージメントツール

勤怠管理ツール
・労働時間(始業時刻・終業時刻・休憩時間)を記録できるツール
・従業員側のPCのスクリーンショットを記録できるツール
業務管理(プロジェクト管理)ツール

2⃣セキュリティツール
離れた場所での通信を安全に行うツール

リモートデスクトップ方式
オフィス内にあるPCのデスクトップ環境を、オフィス外PCやタブレットから遠隔で閲覧したり、操作できるようにするシステムのこと。リモートデスクトップ方式で保存したファイルは自宅のPCではなく、オフィス内PCに保存されます。自宅のPCには保存されませんので、情報漏洩を防ぐために有効な手段です。
仮装デスクトップ方式
オフィス内のサーバーから提供された仮想デスクトップに、社外のPCから遠隔でログインして利用するシステムのこと。社外のPCには必要最低限の機能だけあれば、サーバー側でアプリケーションソフトやファイルなどを管理できるため、よりセキュリティに優れたテレワーク環境が実現できます。

  5Gがテレワーク環境を後押し  
5G(次世代移動通信システム)はスマホに留まらず、AI、IoT、自動車の自動運転、ロボット、VRなど、様々な分野で新たな通信基盤として期待されています。5Gにより「大容量」「低遅延」「同時多数接続」が実現すれば「働き方」も大きく変わります。オフィス内のオープンなスペースや、不特定多数が利用するシェアオフィス、公共のスペース、自宅での在宅勤務時など、多様化するワークプレイスに安定した通信環境は不可欠で、5Gにより、テレワーク環境が大きく進化すると考えられます。

With&Afterコロナ時代のテレワーク<その3>

テレワークを推進するには、社内に体制をつくり、企業内で早い段階から導入の目的を共有し、関心と協力を得ることが成功の鍵となります。スムーズな導入のためにも、各プロセスのポイントを知っておくことも重要です。前回は1.導入目的の明確化、2.実施範囲の検討、3.労務管理とルールづくりについてでしたが、今回は引き続き4~6についてポイント解説をします。

  テレワーク導入のプロセスを認識しよう!  
4⃣ICT環境の整備
テレワークで利用するデバイスやツールを選択し、ICT環境を整備しましょう。

テレワークのICT環境を導入する手順
①現在のICT環境の把握
②テレワーク環境の方式選択・各種ツール
(コミュニケーション、労務管理、マネジメント、セキュリティなど)の選択
③導入に必要な期間の確認
④導入中の業務の停滞箇所・要調整箇所の確認
⑤導入に向けた従業員への周知(従業員向けシステム研修など)
⑥システムの稼働



5⃣セキュリティ対策
セキュリティ対策はテレワーク導入の重要なポイントです。しっかり対策しましょう。

運用ルールによるセキュリティ対策
・セキュリティガイドラインの策定
・セキュリティルール・情報管理ルールの策定
・ガイドラインとルールの遵守・浸透
技術的なセキュリティ対策
・アクセスの管理と制限
・暗号による管理
・運用のセキュリティ
・ネットワークのセキュリティ
物理的なセキュリティ対策
・のぞき見防止
・オフィス同様のセキュリティ対策
・ペーパレス化の推進


6⃣推進のための評価と改善
テレワーク導入による効果をしっかり把握しましょう。
評価の仕方
テレワーク導入による評価ポイントとして「生産性の向上」や「ワーク・ライフ・バランスの向上」が挙げられますが、「仕事のやりがい向上」「顧客満足の向上」「災害対策」など、自社の導入目的に応じた評価が必要です。
改善の仕方
本人の評価、上司・同僚の評価、チームの評価というように様々な目線での評価を行い、改善に向けた検討材料にします。その場合、対象範囲、運用ルール、ICT環境についても評価・検証を行います。テレワークの評価について定期的にPDCAサイクルを回しましょう。

With&Afterコロナ時代のテレワーク<その2>

テレワークを推進するには、社内に体制をつくり、企業内で早い段階から導入の目的を共有し、関心と協力を得ることが成功の鍵となります。スムーズな導入のためにも、各プロセスのポイントを知っておくことも重要です。今回は1~3について、次回は4.ICT環境の整備、5.セキュリティ対策、6.推進のための評価と改善についてポイント解説をします。

  テレワーク導入のプロセスを認識しよう!  
1⃣導入目的の明確化
テレワークはあくまで「手段」です。導入目的を明確にすることは、導入効果を評価するうえで必要です。導入が目的にならないよう推進体制を構築し、全社で目的を共有し、関心と協力が得られるようにします。

2⃣実施範囲の検討

対象者の選定 関係者の理解が得られるよう、明確な基準を設けます。
対象業務の整理 業務全体を洗い出し、業務単位で整理することが必要です。
 ・現状で実施できる業務  ・今すぐに実施できない業務  ・実施できない業務
実施頻度の設定 初期段階では日数を少なめにし、段階的に増やします。



3⃣労務管理とルールづくり
在宅勤務、モバイル勤務、サテライトオフィス勤務のいずれのテレワーク時においても労働基準法などが適用されますが、自宅でのテレワークについては次の事項に留意が必要です。

労働条件の明示 自宅でテレワークを行うなど労働条件通知書に明示する必要があります。(労働基準法施行規則5条2項)
労働時間の把握 自宅でテレワークを行っている人の始業・終業時刻を確認し、記録する必要があります。(労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン<2017.1.20策定>)
業績評価・人事管理などの取扱い 会社へ出社する従業員と異なる制度を用いるのであれば、その取扱い内容を丁寧に説明しておく必要があります。また、就業規則の変更手続きが必要となります。(労働基準法89条2号)
通信費・情報通信機器などの費用負担 自宅でのテレワークに必要な通信費や情報通信機器などの費用負担については、あらかじめ労使で十分に話し合い、決めておく必要があります。費用負担をさせる場合には、就業規則に規定する必要があります。
社内教育の取扱い テレワーク対象者に社内教育や研修制度に関する定めをする場合にも、当該事項について就業規則に規定しなければなりません。

With&Afterコロナ時代のテレワーク<その1>

コロナ禍は、多くの企業にとって、テレワークを導入・活用する契機になりました。テレワークはICT(情報通信技術)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方です。社会や企業が持続的に発展していくためには、誰もが安心してイキイキと働ける「仕事と生活が調和した社会」を実現していく必要があります。テレワークは、働き方改革の選択肢を増やすものです。できない理由を探すのではなく、どうしたらできるのかを試行錯誤するなど積極的に取り組んでいく時代が来たようです。

  いまこそ、テレワークを活用すべき!  
1⃣テレワークとは
テレワークとはICTを活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方のこと

2⃣テレワークの種類は3種類

在宅勤務
所属オフィスではなく自宅などのプライベート環境を働く場所とします。通勤による移動負担の軽減や通勤時間の有効活用などのメリットがあります。
モバイル勤務
移動中の乗り物や客先、カフェなども働く場所になります。さまざまな場所で効率的に隙間時間を活用することで、生産性の向上が期待できます。
サテライトオフィス勤務
所属オフィス以外で会社が準備した施設を働く場所とします。自社の支店や営業所、コワーキングスペース、外部のレンタルスペースなどを使う場合があります。

3⃣テレワーク導入のメリット
テレワークは、企業には経営の安定、従業員には多様な働き方が選べるメリットを生み出します。
①企業のメリット
柔軟な働き方を実現して、優秀な人事を確保!
・通勤費やオフィスコストの削減で経営の効率化
・育児・介護などによる人材流出の防止
・事業継続のためのリスクマネージメント(BCP対策)
・移動時間を削減することによる生産性の向上
・女性・高齢者・障がい者の雇用促進
・グローバルなビジネスへの対応
・適材適所に多様な人材を確保
・企業イメージUP

②従業員のメリット
柔軟な働き方を実現して最大限の能力を発揮!
・ワークライフバランスの確立
・通勤時間の短縮
・病気・ケガでも仕事を継続
・多様な働き方が可能
・育児・介護中でも就業可能
・仕事に集中でき業務効率が向上
・職場のストレスが軽減、満足度向上
・ICT利用も知識やスキルが向上

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その18>

「報・連・相」をきちんと実行すると、仕事の効率が上がり、上司から高い評価を得ることができます。しかし、「報・連・相」の効用はそれだけではありません。実は社内外の人間関係に大きな副産物をもたらしてくれるのです。

顧客や取引先からの信頼度がアップします
◎「報・連・相」によって顧客や取引先との関係が良好に
ビジネスは、人との出逢いの連続です。社外のさまざまな人とうまく付き合っていかなければならないことに、大きなストレスを感じている人も少なくないようです。内気であったり不器用であったりといった自分の性格を変えることは難しいですが、「報・連・相」というアイテムを身につけ、それをきちんと実行しさえすれば、相手から信頼を得られるようになります。おのずと仕事に対する自信もついてきます。

◎時と場合に応じて臨機応変に
顧客や取引先を訪問する場合を想像してみてください。まずは、訪問のためのアポイントをとる「連絡」から始まります。時間を要する用件の場合には、「1時間程度お時間を頂戴できないでしょうか」と事前連絡をすることも必要です。次に、訪問当日です。相手からの要望やクレームを受けての訪問の場合は、社内で検討した結果を先方に回答する「報告」が必要になります。さらに、こちらからの提案を伝えて交渉をする過程が「相談」です。

社内コミュニケーションが円滑になります
会社では、タテの関係(上司と部下、先輩と後輩)とヨコの関係(同僚や各部署間)で組織を形成しています。
だからこそ、良い仕事をするためには、このタテ・ヨコの社員間コミュニケーションが非常に重要になってきます。

もともと「コミュニケーションが得意だ」と胸を張って言える人は少ないはずです。
しかし、こまめな「報・連・相」を習慣にすれば、それがきっかけとなり、意外と簡単に上司や先輩、同僚と話す機会を得ることができます。
上司はいつも部下からの「報・連・相」を待っています。社会の一員としての自覚を持ち、「報・連・相」を通じて積極的にコミュニケーションを図ってみましょう。
最初はうまくいかなくても、コツさえ掴めばちゃんとできるようになるはずです。日々の仕事の中で苦手なことを克服しようとするあなたの地道な努力を認めてくれるはずです。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その17>




「報・連・相」が社内外で円滑に行われるためには、発信する側と受ける側、双方の高い意識が求められます。組織全体で見直し、社員全体で一定レベルまで到達させることが大切です。



  「報・連・相」を職場のOJTに盛り込んでみては?  
上司が部下に、先輩が後輩に、仕事を通じて業務に必要な能力を計画的・重点的に指導する社内教育や訓練のことをOJT(On the job Training)といいます。新入社員に対してビジネスマナーなどを教育する場面で活用する企業が多くみられますが、このOJTに「報・連・相」の指導を盛り込むことをお勧めします。
OJTによる指導の最終目的は、「考えて行動できる社員」を育てることです。仕事の核となる「報・連・相」の向上は、当事者だけでなく組織全体が意識をもつことで達成されます。

OJTの基本をおさえよう
OJTは、以下の3条件を基本として行います。
①計画的に実施すること
②重点的に実施すること
③仕事を通じて実施すること

まず、①いつまでに②どんな能力を③どのレベルまで高めるか、について計画を立てます。その際には、身につけさせたい対象能力や実施期間を重点的に絞ることで、『実施可能性の高い』取組みになるよう考慮することが大切です。そして、朝礼や部署内ミーティングを活用した話し合いの場を設けたり、日々の仕事の中で若手社員が直面している問題に気づいて上手に援助したりするなど、定着を図っていきます。

正しく指導するためには手順があります

◎教えることを明確に
 相手の現状を正確に認識し、何が足りないかを把握します。また、最初から厳しい難問を与えたりせず、学ぶ側が受け入れやすい雰囲気をつくることが必要です。
◎相手の理解度に合わせて
 相手の理解度を考慮しながら、必要なステップを一から丁寧に教えます。良い例と悪い例を示しつつポイントを強調することで理解が進みます。

◎習得するまで何度でも実践させる
 間違いがあれば逐一指摘し、できるまで何度も指導しなければなりません。ポイントを追加説明したり、わかったことを自分の言葉で言わせたりすることも有効です。特に新入社員に対しては「一度教えたらできて当然」という概念は捨ててください。
◎指導の効果を確認しフィードバックする
 指導後の仕事ぶりを観察し、評価します。不十分であれば追加指導を、達成していればほめることを忘れないでください。
 やり方が分からなくなったときに質問する相手を明確に決めておくことや、質問しやすいように折を見て声をかけたり、励ましたりすることも大切です。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その16>

「報・連・相」は社内全体で育むことによって向上します。部下が自分の問題点に気づくためには、先ず上司の不満を知ることが必要です。反対に、上司が部下の「報・連・相」を正すためには部下の言い分(できない理由)に耳を傾けなければなりません。


  上司たちのつぶやきを聞いてみよう  
「報・連・相」の受け手である上司たちは、日頃どんな不満を持っているのでしょうか。
・指示したことの進捗をこちらから聞かないと報告しない。
・連絡が事後的で、フォロー可能なタイミングを逃している。
・困ったことは独断で進めず相談してくれれば安心なのに。
・こまめな「報・連・相」を求めるとムッとした表情をされる。


  部下にも言い分があります  
団塊の世代の上司たちからは、想像もできない部下の考えかもしれませんが、最近の若い社員たちにも言い分があるようです。
・言われたことをきちんと完了しているのだからいちいち言葉で報告しなくても問題ないはず。
・連絡の必要があるなら、最初からそう言って欲しかった。
・「相談しろよ」と口では言うけど、しかめっ面で、とてもじゃないけど話しかけづらい雰囲気が漂っている。



「報・連・相」ができない部下への指導ポイント
◎まず、上司が自らを見直すことからはじめませんか
 人材育成の名言に「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」これは山本五十六の有名な言葉ですが、半世紀以上たった今でも企業研修などで活用されています。
 「報・連・相」についての指導は、単に「知識」や「技能」を育てるのではなく、社会人として必要な姿勢を教えること、つまり「態度教育」に位置付けられるのではないでしょうか。態度教育では「やってみせ」という部分が重要です。部下は上司の仕事ぶり、取引先との接し方や上役に対する態度をちゃんと見ています。上司の立場である方々は、手本となるような正しい報告・連絡・相談ができているでしょうか。
 指導する立場の上司こそ、まずは自分が「適格な報・連・相を受けるにふさわしいか」と振り返ることが重要です。部下を叱る以前に、自分が改めるべき点が見つかるかもしれません。

◎「言ったよな?」「聞いていません!」は職場から排除しましょう
 職場内の挨拶、笑顔、声掛けなど、当たり前の小さなことが上司と部下のコミュニケーションを円滑にします。日頃から良好な関係であれば、部下が適切な「報・連・相」を実行しやすくなるはずです。
 上司の「言ったよな?」、部下の「聞いてません!」というすれ違いの会話をなくすという意識を上司が率先して持つことが大切です。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その15>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。



困った時は、速やかかつ率直に相談しましょう。
「相談される⇔解決する」の連続が組織のあるべき良好な姿です。

  相談の事例5  
営業の中野さんは、次のチームリーダー候補として期待されている真面目で優秀な社員です。ところが、3日後に取引先に提出するはずの資料の提出期限が、取引先の都合で急に明日の午後に変更になりました。資料を完成させるためには沢山の事例を調べなければならず、これでは到底間に合いません。進捗状況を聞いてくれた上司には、思わず「大丈夫です!」と答えてしまいましたが・・・・。


  事例5の問題点   早めに相談すれば、解決方法が見つかるかもしれません
仕事には常に互いの都合というものがあります。それが取引先の都合である場合には、第一に全社を挙げて相手のためにベストをつくし、相手の求めに適切に対応することがビジネスの現場のあるべき姿です。その一つひとつを担っているのが中野さんのような現場社員ですが、すべてを自分だけで解決することができないことがあるのも当然ですから、自分だけが困ることはないのです。

  事例5の問題点   困った時こそ周囲に相談すること
◎そのための上司であり、そのための仲間がいるのが組織です
 困っているのに相談せず悪い結果を招くことは、本人の信用を失うだけでは済まず、対外的に会社の信用をも失うことにつながります。一人で抱え込まず速やかに上司に相談することが必要です。この場合、中野さんがやるべきだったことを順を追って整理してみましょう。

 ほぼ成功体験しかなく上司から期待されている社員にとって、上手くいかない現状や失敗を相談するのは辛いことでしょう。しかし、組織の力と知恵は、このような場面でこそ有効に発揮されます。社員の多忙さを誰よりも知っているのは上司です。一人に大量の仕事を押し付けてしまったことを見直す良い機会にもなるでしょう。上司も部下も失敗やミスを繰り返し改善しながら前進し成長していくものなのです。

◎相談上手になりたいものです
何でもかんでも相談するのは幼い子どものすることですが、相談すべきときに上手に相談できることは、ビジネス社会を生き抜くためのヒューマンスキルともいえます。「相談=怒られる」ではなく、「相談=互いに分かり合う」となり、「報・連・相」が常に社内で良好に回り続けることが、良い社員を育て、良い社風を築くことにつながります。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その14>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。



上司不在時の緊急性の高い連絡は、速やかに本人に知らせましょう。
当事者に連絡する場合には、気になったニュアンスも伝えましょう。

  連絡の事例5  
朝一番、「部長と話したい」という電話が入りました。相手は長年のお得意先の社長で、内容は先日こちらのミスで迷惑をかけた新型パソコンの受注の件でした。電話を受けたのは新人の中田君でしたが、部長は地方に出張中で、次に出社するのは3日後です。「戻り次第電話させます」と伝えたところ、「話にならんな」と一方的に電話を切られました。とりあえず、マニュアル通り電話メモを部長の机に置いておきましたが、3日後メモを読んだ部長は絶句してしまいました。


  事例5の問題点   上司の留守中に受けた電話の処理
このケースでは、先方はおそらくクレーム目的で電話をかけてきています。ですから、中田君の答え方は論外です。「戻り次第電話させていただきます」は一見よさそうですが、実はクレームを増幅させる恐れが潜んでいます。先方は「部長と話したい」と言っているのですから、電話を受けた者の正しい対応としては、「出張先に電話をして、○○からすぐに△△様に電話するように申し伝えます」となります。

  事例5の問題点   クレームと思われる連絡を受けたら慎重に対応しよう
◎当事者がいなければ他の人に伝えることも一案
 部長宛てにかかってきた電話であっても、その下の課長や担当者には分かる場合もあります。このような時には、連絡する順番を決して間違えてはなりません。まず、出張先に電話をかけて部長に伝え、次に、部長から「課長や担当者に任せる」という指示が出て初めて、代理の者から先方に電話をかけることになるでしょう。
 会議中や出張中に緊急の連絡が必要となった場合にはどうするのかなどを、社内で確認しておくことが大切です。

◎微妙なニュアンスまで伝えられるのは連絡を受けた本人だけです
 「話にならんな」と電話をガチャっと切られたとき、中田君は事態が穏やかでないと感じたはずです。当事者に連絡する内容の中には、事実を伝えた後に「ちょっと気になったのですが」と言葉を添えたうえで、感じ取ったニュアンスまで伝えることも、時には必要です。非常事態の緊急性は、それを聞いた当事者だからこそわかることですから、その一言が上司にとって大きく役に立つ心配りとなるでしょう。この事例における先方の態度は、電話を切った段階で、速やかに課長や担当者にも伝えるべき切迫したものだったと言えます。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その13>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。

誰に何を報告すべきか、正しく判断しましょう。
重ねて指示を受けた場合は、報告する順番に気をつけましょう。

  報告の事例5  
営業2課の山本さんは社歴2年目。今日も朝から直属の課長の指示で、14時から行われるプレゼンの資料作成に取りかかっていました。あと少しで終わるという時、部長から取引先に重要書類を届ける急用を頼まれました。「残りは午後にやれば間に合う」と考えた山本さんは、昼休みを使って書類を届けに行きました。ところが、会社に戻るとカンカンの課長が待っていました。「一体どこに行っていたんだ!資料の内容を大幅に変更することにしたんだぞ。これではプレゼンに間に合わないだろ!」


  事例5の問題点   指示者である直属の上司には必ず報告を
この事例の山本さんの失敗はどこにあったのでしょうか?それは、直属の上司である課長に、何一つ報告することなく黙って外出してしまったことです。上司の上役からの命令を優先した点は正しいものの、これでは目の前にある仕事を放棄したことと同じになってしまいます。昼休みは食事と休憩を取って午後に備える時間。昼休みを利用したこのような外出も、じつは課長に一言報告すべきことなのです。

  事例5の改善策   指示系統を考慮して報告相手と順番を選ぼう

◎直属の上司と上司の上役との関係
会社は組織で成り立っています。社長一人ですべての仕事をすることは不可能ですから、複数の社員がタテとヨコの関係でつながりながら仕事を分担し、社長を頂点としたピラミッドの形をつくっています。お互いがしっかり連結しながら大きな成果を出していくことが求められる会社という場所では、タテの指示系統が重要な役割を果たします。上司の上役からの指示は最優先で対応しなければなりません。

◎報告すべき相手とその順番を間違えないように
直属の上司から指示された仕事をしている途中、そこに別の上司からの指示が加わった場合には、先ずは直属の上司に一言報告することを怠ってはなりません。特に、社外に出る場合には、報告なしでは無断外出とみなされても仕方がありません。この場合の報告は、直属の上司から外出許可を得るという意味合いが含まれます。その上で外出し、戻ってきたらまず、上司の上役に仕事を完了させたことを報告し、次に、直属の上司に「ただいま戻りました。これから仕事に戻ります」という流れになります。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その12>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。

自分だけでなく会社全体にかかわることは、すみやかに相談しましょう。
相談すべき相手を正しく見極める目を持ちましょう。

  相談の事例5  
営業部の林さんにはある悩みがありました。それは、取引先の男性からしつこく誘われていることでした。その都度断ってきましたが、先日その男性から「うちの会社が重要じゃないってことかな」と気になることを言われてしまいました。先輩を夕食に誘い相談の機会をつくったのですが、楽しそうな雰囲気のなかでなかなか言い出せず、結局言いそびれてしまいました。林さんは今、会社を辞めることを考え始めています。


  事例5の問題点   ときに深刻な悩みを抱えることもあります
取引先や顧客との関係で、このように深刻でデリケートな問題がしばしば起こることがあります。こんな場合は、一人で悩まず、早期に上司や先輩に相談しなければなりません。放置しておけば、いつまでたっても問題は解決せず、林さんだけが悪者にされてしまったり、最終的に会社に損害を与えてしまったりすることもあるでしょう。これこそすみやかに相談すべき重要な問題です。

  事例5の改善策   重要なことを一人で解決しようとしてはいけません

◎相談は自ら勇気をもって切り出しましょう
 相談したい内容は人それぞれでも、このような事例のように「取引先に上手に断る対処の仕方」は社会人になれば一度くらいは通過する難関かもしれません。社内で話しにくい内容も、外で食事をしながらであれば打ち明けやすいでしょう。但し、お酒が入ってしまうと先輩のペースになってしまったり、単なる雑談で終わることもあるはずです。
 それでも、自分の悩みを相談するつもりで誘ったのであれば、自分から「実は…」と切りだす勇気を持たなければなりません。自分だけでなく、他の社員も同じように被害を受けているかもしれません。取引先との問題は一刻も早く相談すべきことのトップに位置付けられ、早急に社内で対処する必要があるはずだからです。

◎相談する相手をきちんと見極めること
 同僚が一番話しやすいかもしれませんが、単なる愚痴を聞いてもらうだけになりかねません。先輩の中にも話しやすい人と話しにくい人がいるかもしれませんが、話しやすさで選ぶのではなく、誰に相談することが自分にとっても会社にとってもベストであるかを見極めることが大切です。日頃から周囲と良好な関係を築きつつ、いざという時に頼ることができる上司や先輩を見つけておきましょう。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その11>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。

相手に貴重な時間を割かせるからこそ、事前連絡をすべきなのです。 
事前連絡では、クッション言葉を添えるのがビジネスセンスです。

  連絡の事例4  
営業部の岩田さんは、契約締結のために社長、部長と取引先に向かっています。出かける間際に社長に急ぎの電話が入り、出発がかなり遅れてしまいました。
「遅刻しそう・・・」と不安になりましたが、仕方がありません。結局、5分遅れで到着すると、先方の社長と部長は担当者とともにすでに会議室で待っていました。「こんな日に遅刻は困ります」と社長たちの前で開口一番言われてしまった岩田さんでした。



  事例4の問題点   遅刻する場合には事前連絡が必要です
 そもそも出る時間が遅れたことが問題ですが、これは岩田さんのせいではありません。しかし、先方とアポイントメントを取っている以上、「遅れるかもしれない」と思った時点で、一言、先方に連絡をする必要がありました。遅れる理由は、「社内の事情」でよかったはずです。そうすれば、先方を不安な気持ちで待たせることもありませんでした。結局、社長と部長にまで恥をかかせることになってしまいました。

  事例4の改善策   タイム・イズ・マネーをご存じですか?
◎事前連絡なしの2分遅れは、事前連絡した10分遅れより悪い
 「タイム・イズ・マネー」とは「1分たりとも自分と相手の時間をおろそかにするな」という意味だと理解してください。たとえば、電車の遅延などで、訪問先との約束の時間に遅れそうという場合、あなたはどうしますか?「走れば数分の遅れで済むから急ごう」と全力で走るか、それとも、駅に着いた時点で立ち止まり、先方に「少し遅れます」と連絡を入れるか、どちらでしょうか。
 アポイントメントの時間は厳守しなければなりません。万が一、遅れることが事前に分かる場合には、必ず約束時間『前』に連絡を入れることがビジネスマナーです。遅れる時間がたとえ数分でも、相手の時間を無駄にすることにつながるからです。アポイントメントとは、相手の時間を拘束することだと心得ましょう。

◎事前連絡するときには適切な言葉を添えましょう
 多忙なビジネス社会では、「いちいちそんなことを連絡してくるな」という考え方の人もいます。ですから、事前連絡をする場合には、相手のそんな気持ちを理解した上で、「ご多忙のところ恐縮です。念のために確認させていただきたいのですが」などと言葉を添えることをおススメします。これはクッション言葉といい、相手との関係をスムーズにするために効果的な表現です。 

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その10>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。

報告は、相手に余裕があるタイミングを見計らって行いましょう。
私見を交えて報告する場合には、一言断りを入れましょう。

  報告の事例4  

入社後、総務課に配属されたばかりの山田さんが任されているのが、ひっきりなしにかかってくる電話への応対です。上司に確認しなければ分からないことも多いためこまめに報告するのですが、上司はいつも不快そうな顔。「そんなことは後で、メモを渡してくれたらいい」と言われてしまいます。また、ある時には、「どうしてそんな重要なことを先に言わないんだ!」と怒られることもあります。山田さんは、総務の仕事にだんだん、自信がなくなってきました・・・。

  報告4の問題点   報告には重要度に応じたタイミングがあります
まじめに逐一報告している山田さんですが、一つだけ配慮に欠けていることがあります。それは、上司はいつも忙しいということです。上司の手が空いた時を見計らいましょう。もちろん、重要な連絡が入った場合には「○○様から急ぎのお電話ですが、いかがなさいますか?」と速やかに報告し、確認を取らなくてはいけません。上司に対して何をいつ報告するか、的確な判断が必要です。

  報告4の改善点   報告する優先順位の見極め方
◎時系列が基本ですが、例外もあります
報告する時は、常にタイミングを考えることが大切です。原則として、上司が忙しそうな時は報告をすることを避けます。しっかり見計らい、上司が一段落したような時にタイミングよく声をかけて報告する習慣を身につけてください。これが基本ですが、決して見落としてはならない例外があります。緊急を要するものは、一刻も早く上司に報告をあげなければなりません。緊急かつ重要な案件や悪い結果が予測されるような場合には、とにもかくにも大至急報告するようにします。速やかな報告により上司側が適切な対応を取ることができ、問題を未然に防いだり、損害を最小限にとどめることにもつながるはずです。

◎報告事項は整理してから伝えます
報告するときには、話す順番を間違えないことも大切です。互いに忙しいからこそ、時間を無駄にしないためのポイントです。

・先に結論から話し、その理由や経過は後から述べる。
・報告事項が複数ある時は、急ぎものや重要なものを先に伝える。
・長くかかりそうなときは、先に①報告に係るおおよその時間、②報告件数、③概要を上司に伝える。


報告を受ける側にとっては報告者の言葉だけが頼りです。報告者がいい加減なことを話せばそれが事実として認識されてしまいます。報告する時には事実だけを正確に伝えることが肝心で、勝手な解釈や自分の感想を加えないよう留意してください。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その9>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います

相談内容と相談の仕方は、立場をわきまえたものにしましょう。
相談をした後は、改善状況などをこまめに報告しましょう。

  相談の事例3  

人事課長の佐藤さんは今年入ってきた新人の仕事ぶりが気になって仕方がありません。頼んだ仕事に対する出来栄えは問題ないのですが、普段の言動が気持ち良いものではないのです。そこで佐藤さんは折を見て、人事部長に「どうしたらいいか」を相談しました。ところが、逆に佐藤さんが注意されてしまったのです。「君ねぇ、言いたいことはわかるけど、自分でどうすればいいのかくらい考えてから相談しろよ!」

  相談3の問題点   相談は、相手に時間を割かせることでもある
部長の言う通り、佐藤さんの相談は新人の現状だけでなく、①考えられる原因、②改善策までを自分で考えたうえで、上司の意見をあおぐ形でなされるべきでした。新人レベルなら丸投げの相談内容でも許される場合がありますが、組織には立場・役割がそれぞれちゃんとあるのです。人事課長としての責務を有する佐藤さんは、自分の立場を全く理解していないことになります。

  相談3の改善点   相談する前に考えるべきこと
◎相談の前に熟考することが大切
この事例のような相談は、捉え方によっては上司に告げ口しているだけになりかねません。相談し結果、適切な注意や忠告をするという流れを想定するならば、相談する前に心がけることがあります。

・事実をよく調べること←相談する以上、裏付けになる証拠は必要です。
・原因をつかむこと←解決案の妥当性について相談するには、判断材料となる問題の原因も伝えなければなりません。
・今相談し、解決に着手することがベストなタイミングであるかどうかまで見極めること

また、上司にアドバイスをもらった後にも留意すべきことがあります。あくまで自分からの言葉として忠告や指導をするということです。「部長も怒っていたぞ」などと勝手に部長の姿をちらつかせることはしてはなりません。

◎相談した以上、その後の状況をきちんと報告すること
相談された側としては、どんなに多忙でもアドバイスの結果がどうなったか、気になっているものです。相談したら、それがどうなったのか現状報告をできるだけ早い段階でするべきです。相談したことで人間関係が一歩深まったにも関わらず、また元の関係に戻ってしまうのも残念です。相談した後は報告や連絡をマメにするようにしましょう。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その7>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。

プライドは大切です。でも、そのために組織人としての本質を見失わずにしましょう。
 中間報告は、自分の身だけでなく、組織(会社)を守ります。

  報告の事例3  

企画開発部に所属して3年目の山口君は、上司から新規のプロジェクトの構想を1か月で仕上げるように命じられました。頑張り屋の山口君ですが、英文資料を読むだけでも時間がかかり、毎日夜遅くまで残業しても終わりそうにありません。半月ほどたった時、上司から「大丈夫か?」と進捗状況を尋ねられましたが、思わず「何とかなりそうです!」と答えてしまいました。しかし、結局、期限までに提出することはできませんでした。

  事例3の問題点   一人で抱え込まずに中間報告を
うまくいかないときはつい、「そんなことを言ったら怒られてしまう」と思いがちです。しかし、最終的に困るのは会社です。正直に中間報告さえしていれば、上司がヘルプ要員をつけてくれたり、その案件を他の人にやらせるなどの采配をとってくれます。一瞬の小さな恥をおそれて業務に支障をきたすことは、組織の一員としてあるまじき行為。山本君の失敗は、自分のプライドを大事にするあまり、中間報告を怠ったことにあると言えそうです。

  事例3の改善点   中間報告は上司のためでもあります
◎進捗状況とその時点での問題点を報告
 一見簡単そうな仕事でも、実際に取り掛かってみてはじめて「えっ、これってどうすればいいの?」と不明点や疑問点が出てくることがあります。そんなときは、指示を出した上司に「恐れ入りますが、○○の件で少しご報告したいことがあるのですが・・」と声をかけ、進捗状況をきちんと上司に把握してもらうことが大切です。また、「実はここが分からない」「このままでは時間内に終えることができそうもない」などと困っていることを率直に相談して早期に解決を図ることも中間報告の意義です。

◎上司は常に進捗状況を気にしています
 指示を与えた上司は、進捗状況をいつも気にしています。しつこく聞けば『部下を信用していない上司』というレッテルを張られることをおそれて、気にしないフリをしている上司も少なくありません。ですから、自分から率先してタイミングよく中間報告をすることが、実は上司を安心させ、評価させる秘訣でもあります。仕事が順調に進んでいる場合も中間報告は必要です。「大丈夫だと思います」「なんとかなります」という根拠のない楽観的な報告は絶対にNGです。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その5>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。


今回の「連絡」の事例は状況が変わった時は「中間報告」が必要だったということです。
人と人をつなぐ連絡こそ、当事者意識をもつことが大切です。

  連絡の事例2  
顧客から課長宛てにかかってきた電話を、新入社員の木村さんがとりました。「あいにく課長は不在です」と伝えましたが、何やら慌てていて急用のようです。そこで木村さんは、「私から課長に連絡を取り、課長から連絡させます」と約束して電話を切りました。しかし、何度課長に電話しても出ないため、留守録に伝言を残しました。その1時間後、先ほどの顧客からクレームが入りました。「どうなっているんだ!1時間も経ったぞ!!」

  事例2の問題点   待たせている場合には必ず中間報告を
「課長から連絡させる」という木村さんの言葉を信じ、相手は電話を切ったのです。木村さんは自分の言葉に責任を持たなくてはなりません。自分からも一度連絡をし、「すぐに課長に電話をしたが、何度かけてもつながらなかったため留守番電話に伝言した」という現状を速やかに伝えるべきでした。そうすることで、相手は次の手段を考えることができたはずです。

  事例2の改善点   連絡する場合にも「報告」の観点が必要です
◎受命と報告の観点から再確認しよう

この4つは報告の基本です。木村さんは課長宛ての電話を受けただけの立場ですが、自分から先方に「課長に連絡を取って電話させる」と伝えた以上、当事者同様の責任を負っています。つまり、電話の相手から受命されたことと同じで、上記報告の基本がそのまま該当します。木村さんには、「状況が変わったら自ら速やかに中間報告する姿勢」が欠けていたと言わざるをえません。

◎連絡を受けた時点でもう一つやっておくべきこと
この事例では、電話を受けた際にも一言伝えるべきでした。
「もし課長とすぐに連絡が取れなかったら、いかがいたしましょうか」 顧客との電話を切る前に、こんな一言があれば、相手はより早い段階で他の手段も考え始めることができたはずです。誰かと誰かの橋渡しをする連絡を担う場合には、自分が当事者のつもりで、万が一の事態も視野に入れた気配りをしましょう。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その2>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。

「連絡」とは、関係者に対して、必要な事項を必要なタイミングで、簡潔に分かりやすく伝えることです。「報告」と違い、伝える相手は、他部署や取引先など多岐にわたります。
 
 
  連絡の事例1  
A社との打ち合わせ日程を変更するように指示された伊藤さん。直ちに先方に電話を掛けましたが、担当者が不在であったため、「来週予定していた青木様との打ち合わせですが、弊社の都合で翌日の15時に変更とお伝えください。ご都合が悪い時は、折り返しお電話ください」と伝言を残しました。ところが、約束の日に、部長と一緒に訪問すると、担当の青木さんは不在でした。後でわかったことですが、青木さんは当初の予約日自体を勘違いしていたようです。
 
  事例1の問題点  
電話の特性を知り、正確なアポイントメントを
伊藤さんは、変更後の日程につき「翌日」という言葉を使いました。電話は声と言葉だけが頼りのコミュニケーションツールです。用件を正しく伝えるためには、簡潔・明瞭・的確に話すことが求められます。特にアポイントメントをとる場合には、相手が本人であるか伝言であるかに関わらず、①要件 ②固有名詞 ③数字(日時など)をはっきりと明確に伝えなければなりません。


 
  事例1の問題点  
間違いを防ぐために「5W3H」を意識して話そう
◎連絡のみならず、報告するときにも活用できるポイントです
「5W3H」は中学校で習う英語の疑問詞です。この「5W3H」を使って報告や連絡をすれば、自然と誤解を与えない明瞭な話し方になり、話す側・受ける側両方にとって非常にメリットがあります。
◎こんなふうに伝えてみよう
伊藤さんの事例では具体的にどう伝えるべきだったのでしょうか。

このように、先ず原案を含めて用件を正確に伝え、次にこちらの希望日を述べます。この順番で話せば簡潔に分かりやすく伝えられ、相手の聞き間違いや思い違いによるミスもなくすことができます。

コミュニケーション能力アップのための 職場の「報」「連」「相」 <その1>

「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」とは「報告」、「レン」とは「連絡」、「ソウ」とは「相談」のことです。この3つが職場で的確に使えるようになると、コミュニケーション能力がグンと向上し、周囲から一人前と認めてもらえるはずです。「報・連・相」の特徴は、一つ一つが独立したものではなく、3つが連携して初めて大きな力を発揮することがあります。事例をもとに、どこに問題があり、どうすればいいのか考えてみたいと思います。

「報告」とは、関係者に対して、仕事の進捗状況や結果、予期せぬトラブルの発生など、重要な事項を知らせることです。報告内容と報告するタイミングが重要になります。

  報告の事例1  
新入社員の鈴木さんは部長に会議用の資料を30部印刷するように頼まれました。すぐに印刷し、部長のところに持参しましたが、不在だったために自分の机の引き出しにしまいました。資料の中には社外秘の情報が含まれていたからです。しばらくして、「午後の会議の資料はどうなっているんだ!」と怒る部長に呼ばれた鈴木さんは事情を説明しましたが・・・・

  事例1の問題点  
報告まで済ませてはじめて仕事が完了します!
この事例での鈴木さんの失敗は2つあります。
① 周囲への伝言や部長宛てのメモを残さなかったこと ② 部長から尋ねられるまで報告をしなかったこと
社外秘の情報が含まれていることを考慮して、上司の机に置かなかったことは正しい選択でした。しかし、受命「命令を受けること」したらその作業が終了したことを報告するまでが仕事のうちなのです。

  事例1の改善点  
タイムリーに報告するために大切なことは?
◎上司は「忙しい人種」であることを理解しよう
「頼まれたことをきちんとしたから問題ない」というのは勝手な思い込みで、命令した側は受命者本人から報告を受けなければその仕事の完了を知る由もありません。「受命」と「報告」は常にワンセットで仕事が完了します。
ただし、報告するときには、タイミングを考えてください。あなたの都合ではなく、日々、多数の案件を抱え、頭も体もめまぐるしく回転させている忙しい上司の都合を第一に考えなければなりません。
◎報告するための方法を工夫しよう
報告したくてもできない場合には、それを知らせるためにどんな手段があるかをしっかり考えてください。この事例では、部長席に近い人に伝言を残すとか、机の上の見やすい場所に簡潔なメモを残してあれば、部長の方から声をかけてもらえるはずです。

新入社員研修に役立つ・・・自己啓発と自己管理

新入社員が一日でも早く必要な人材に成長するように、会社ではいろいろな教育を実施しています。しかし、会社が実施する教育だけでは限界がありますので、自分自身で常に『自己啓発する』ことが大切です。また、会社で役立つ能力は一朝一夕で身につくものではありません。常に能力向上に努めている人とそうでないでは何年か経つと大きな差となって現れます。

  1.自己啓発のステップ  

(1)仕事上の目標を持つ
・仕事をする上で必要な能力は何か
・近い将来必要な能力は何か

(2)ライフプランを考える
これからの人生を有意義に過ごす ために何が必要かを考えてみる。
・資格を取得する
・教養を高める  など

(3)具体的なプランを立てる
・いつから始めるのか
・どのくらいの時間や期間をかけるのか
・どのような方法で行うのか
・費用はどのくらい必要か  など

  2.自己啓発のアドバイス  
●職場の良い上司・先輩を見習おう
(よい例をまねるのが成功への早道です)。
●通信教育を受けたり、研修会・セミナーなどに積極的に参加しよう。
●目標を達成するために必要な情報収集のネットワークを築こう。
●読書の習慣を身につけよう。
●毎日、新聞を読み、業務に関連する情報誌なども定期的に購読しよう。
●インターネットなどを積極的に活用し、幅広い情報収集に努めよう。
●資格取得も考慮しよう。

  3.自己管理のポイント  
充実した社会生活を送るには、心身ともに健全でなければなりません。そのためには「自己管理」が大切です。

(1)健康管理
仕事をするためには心身共に健康であるための「健康管理」が大切です。疲労やストレスなどをためないよう十分に休養し、規則正しい生活とスポーツや趣味などで上手に気分転換を図りましょう。

(2)時間管理
社会人は時間を守ることが基本です。仕事の期限や約束時間を守らないなど、時間にルーズな人は大切な信用を失うことになります。計画的にスケジュール管理をし、時間を大切に使いましょう。

(3)金銭管理
お金の管理は自分で責任をもって計画的に行いましょう。自分の支払い能力を考え、使い過ぎや借りすぎに注意しましょう。ライフプランに合わせた金銭管理をしましょう。

新入社員研修に役立つ・・・職場でのコミュニケーション

電話は、会社にとって欠かせないコミュニケーション手段です。電話応対はお互いの姿や表情、状況が見えませんので、話し方や言葉遣い、態度、対応などに十分に心配りしましょう。基本の受け方、かけ方、取次方ではなく、いざという時のための対応ポイントと伝言の受け方をご紹介します。

  1.いざという時のための電話応対事例  

  2.伝言の受け方  

新入社員研修に役立つ・・・職場でのコミュニケーション

  1.携帯電話のかけ方  
●かける場所を選ぶ
人混みや騒音の場所を避けることが基本です。電車では、乗車前に済ますか、途中下車をし、周囲の迷惑にならないようにします。レストラン等の公共の場では戸外で、また、航空機や病院などでは、計器類に影響を与えるため、使用してはいけません。

●電波の届きやすい場所でかける
携帯電話は、電波を使って通話の情報を送っていいるため、電波の届きにくい場所があります。ビルの谷間やトンネル、高速道路の下では、突然切れてしまうことがありますので、相手が聞きやすい、電波状態のよい場所でかける必要があります。

  2.携帯電話の受け方  
●商談中・来客中の場合
商談中にいきなり携帯電話が鳴りだしたら、商談が中断するだけでなく、相手はあまり良い気持ちはしないものです。電話を切るか、マナーモードにするか、留守番機能を設定するなど、配慮をします。また、留守番電話のメッセージはこまめに聞き、こちらから早めにかけ直すようにします。
電波を切り忘れ、商談中にかかってきた場合は、小さな声で「ただ今、商談中ですので、折り返しかけなおします」など告げ、商談後にかけ直します。なお、商談の相手の方には、「失礼いたしました」などと中断したことへのお詫びも必要です。

●電車の中では
電車や人ごみの中での通話は、周囲の人にとって大変迷惑です。商談中と同様に、電源を切るなどのマナーが必要です。電源に切り忘れ、電車内にいるときに、仕事の要件の電話がかかってきた場合は、相手に断ってから、途中下車してかけ直します。仕事に関する具体的な名称や金額等が社外に漏れないよう純分な配慮が必要です。
また、着信音もあらかじめ着信音量を小さくするなど気をつけましょう。

新入社員研修に役立つ・・・職場でのコミュニケーション

電子メールは、会社にとって欠かせないコミュニケーション手段の一つです。紙媒体で発信するビジネス文書とは異なり、電子メールは受信側のメールソフトやパソコン環境によって受信側の見え方が変わることがあります。どのような環境でもきちんと情報が伝わるように留意しましょう。

  1.電子メールの書き方の基本  
(1)表題(件名)を工夫する
「ご連絡」というよりも「企画会議の日程変更」などと表題は一見して本文の内容が分かるように具体的に書きましょう。

(2)読みやすい本文にする
①メールを開いた最初の画面内に、重要なポイントを書く。
②個人あてのメールには「〇〇様」と宛名を書く。
会社名や所属が分かる場合は「△△産業株式会社」「○○様」と2行に分けて書いてもよいでしょう。
③挨拶文句や敬語はほどほどに
頭語、結語、事項の挨拶など、手紙特有の用語は不要です。「いつもお世話になっております」その後には自分の名前を書きましょう。
④長い文章は改行する。
1行の最大文字数は全角で30~35字程度をめどに、句読点などの位置で改行すると読みやすくなります。
⑤段落ごとに空白を入れる。

(3)署名(シグネチャ)を書く
外部に発信する場合などは、発信者の会社名、部署名、氏名、メールアドレス、電話番号、住所などを書くのが一般的です。

  2.電子メールのマナー  
(1)送信メールのマナー
①半角カタカナや機種依存文字、外字は受信側で文字化けをおこすことがあるので使用しないようにしましょう。
②データ量の大きいものは圧縮もしくは分割して送信しましょう。
③「宛先(TO)」以外の関係者にも内容を共有したい場合は「CC」欄に、それぞれ面識がない複数先に一斉送信するときは「BCC」欄に入力しましょう。
(2)返信メールのマナー
①届いたことを伝えるためには速やかな返信が必要で、24時間以内が目安でしょう。
②不必要な引用は読みづらいので、削除しましょう。

新入社員研修に役立つ・・・職場でのコミュニケーション〈その2〉

コミュニケーションをとるときも、人間関係を維持するにも、適切な言葉遣いが大事な要素になります。

  1.言葉づかいの基本  
●流行語と外国語は、必要以上に使わない。
●乱暴な言葉づかいは避ける。
●仲間言葉や社内の専用語は、社外の人には使わない。
●相手にわかりやすい言葉で話す。
●相手を傷つけるような言葉は使わない。
●敬語を正しく使う。

  2.敬語の種類と使い方  
敬語は「相手を大切に思い、尊敬する気持ち」を言葉によって表すものです。相手との関係、また状況によって表現が違ってきます。敬語は「言葉のマナー」、社会人として正しい敬語を使いなれるようにしましょう。

(1)敬語の種類と基本パターン
敬語の種類と基本パターン

(2)特定の語を用いるもの(言い方を変えるもの)
特定の語を用いるもの(言い方を変えるもの)

  3.敬語的表現法  
相手の依頼にこたえられない場合、相手にお願いをする場合など相手に配慮を示す時の言葉づかいを「クッション言葉」と言います。クッション言葉を使うことによって相手の心理的抵抗を和らげます。
・「申し訳ございませんが、○○は只今、席を外しております」
・「あいにくでございますが、ご希望にそいかねますので・・・」
・「恐れ入りますが、お電話番号をお聞かせいただけますか」
・「お手数ですが・・・・」
・「失礼ですが・・・・」

新入社員研修に役立つ・・・職場でのコミュニケーション

コミュニケーションは仕事を進める上で大切なポイントです。

  1.指示・命令の受け方  

上司からの指示・命令であなたの仕事は始まります。性格の理解し、仕事に取り掛かるようにしましょう。
●呼ばれたら明るく「ハイ」と返事をし、メモをもち、上司のところへ行く

●指示・命令は必ず「メモ」をとる
複雑ななお要はもちろん、いつでもメモを取る習慣をつけることが大切です。メモは5W3Hで要点を押さえムダの内容にしましょう。

●最後まで聞く
早とちりは指示・命令とは違う仕事をする原因になります。途中で口出しせずに最後まで聞きます。

●いくつかの仕事が重なったら、優先順位の確認をする

●内容で不明な点はその場で確認する
遠慮したり、分かったふりをしないで、納得のできるまで質問します。意見があれば直に述べ、上司の指示を仰ぎます。

●大切なポイントは復唱して確認する
特に「目的」と「期限」はしっかり確認しましょう。何のために仕事をするかを理解していないと的外れの仕事をすることになります。

●指示・命令には必ず従う
上司からの指示・命令で働くことが組織の原則です。

  2.報告・連絡の仕方  
指示・命令に対しては必ず報告をします。
●仕事がすんだらすぐに報告をする
聞かれてから報告するのではなく、早めに報告するように心がけましょう。

●正確に報告する
・報告内容は正確、簡潔に。
・意見を述べる場合は、事実と自分の意見は区別する。
・ミス・トラブルはすぐ報告し、早めに指示を受ける。

●結論から報告する
「結論⇒理由⇒経過」の順で要領よく報告します。

●中間報告をする
長期間にわたる仕事は、必要に応じて中間報告をします。
・状況が変わって当初の予定通りできなくなったとき。
・関連のある情報を知ったとき。

●文書による報告
次のような場合、文書で行う方がよいでしょう。
・複雑な内容のとき。
・記録として残す人用のある場合。

●命令した本人に報告する

新入社員研修に役立つ・・・職場での心構え<その2>

  1.職場での人間関係  
仕事がしやすい、明るい職場は良い人間関係から生まれます。人間関係の大切さを認識し、お互いに相手の立場を尊重して、良い人間関係を保つように心がけることです。

(1)人間関係の大切さを理解する
職場はいろんな人が集まって仕事をするところです。仕事を進めるときは、多くの人のちからを結集することが必要であり、皆が助け合わなければなりません。

(2)よい人間関係を保つには
①明朗な態度で人に接する
・笑顔で話しかけるようにする。
・適度のユーモアも忘れない。
・口先だけでなく、誠意をもって接する。

②協調と思いやりに精神を持つ
・自分本位にならないようにする。
・感情に走ることのないようにする。
・議論のための議論をさけ、相手の意見も尊重する。
・相手のプライドを傷つけないようにする。
・相手の迷惑にならないように気をつける。

③職場の規律とマナーを守る
・人のかげ口や悪口を言わない。
・約束は、必ず守る。
・うそを言わない。
・個人的問題に立ち入らないようにする。
・礼儀正しくする。
・言葉づかいに気をつける。

④親密度を深める
・話し合う機会を多く持つ
・職場の行事には積極的に参加する。

<こんな人は嫌われる>
・人の悪口を言う
・口先ばかりで誠実さがない
・人のミスを攻撃する
・責任を他に転嫁する
・ぐずぐずしていて決断が遅い
・時間にルーズ
・人のやることにすぐにケチをつける
・自分本位で人の迷惑など考えない
・軽はずみでよく失敗する
・公私混同する
・約束を守らない

新入社員研修に役立つ・・・職場での心構え<その1>

☆仕事の心構え
(1)仕事の3原則(仕事の基本を守る)
スポーツや勉強にも基本が大切であるように、仕事についても基本がしっかりしていなければなりません。正確・迅速・丁寧が仕事を進めるうえでの3原則です。

(2)仕事の3意識
①顧客意識
会社が発展・成長できるのも、お客様、取引先があればこそです。常にお客さまや取引先のニーズにこたえられるように考えることが大切です。(顧客第1主義)

②原価意識
すべてのものにはコスト(原価)がかかっています。ムダなコストは会社の利益を減らすものですから、次のような点に注意をしましょう。

③改善意識
自分の能力を高め、常に創意工夫をし、仕事の改善に努めましょう。

(3)仕事の3姿勢
①責任感を持つ
与えられた仕事は、責任を持ってやり遂げることが大切です。自分の担当している仕事は、すべて自分に責任があることを自覚しましょう。

②積極性を持つ
上司からの指示をもっているだけでなく、自ら進んで仕事をしていくことが必要です。
さらに、新しい仕事にもチャレンジする積極性が求められます。

③協調性を持つ
職場では大勢の人が力を合わせて目標の達成を目指しています。各自が勝手なふるまいをすると全体の仕事がスムーズに進みません。規律・マナーを守り、お互いに協力しあうことが大切です。

デザインの役割とデザイン思考(その4)

☆デザイン思考(デザイン・シンキング)の5つのステップ
広い意味でのデザインを理解し、デザイナーのスキル(発想法)を利用するための5つのステップをご紹介します。

デザイン思考の原則の中でも一番重要視されるのが、「ユーザー中心主義」という原則ですが、ユーザーを中心に考えることなど、どこの会社もやっているし、個人レベルでも「ユーザーを中心に置いているかどうか」と聞かれた時に「No」と答える人はまずいません。ユーザー中心主義とは、ユーザーの欲しいものが何かをとにかく聞き、その通りに行うという「お客様第一主義」の考え方とは違うのです。アメリカの大手自動車メーカー、フォードモーターの創設者であるヘンリー・フォードはこんな名言を残しています。

“If I had asked people what they wanted, they would have said faster horses.”
もし私が、人々に何が欲しいかを聞いたならば、彼らは「より早い馬車」と答えただろう。

彼は、ユーザーの要望を聞いたのではなく、ユーザーの言動から彼らの欲しいものをより深く分析してフレーム(再定義)することで「より早い移動手段」という要望を定義したのです。ユーザー中心主義というのは、ユーザーよりもユーザーのことを深く理解することで、ユーザー自身も気づいていない問題を解決することになります。だからこそ、他社との差別化ができ、イノベーティブなプロダクトへと繋がるのです。
自分の欲しいものというのは自分が一番わからないものである。だからこそ、デザイナーというプロがそれを明確化するのであり、デザイン思考はその考え方を体系化したものです。

「デザイン思考」では、1~5のステップを踏まえ、それぞれの場面で「デザイン能力」に基づき進行し、問題があれば、このステップを繰り返すことになります。

自社で「デザイン思考」を活用する場合、自らが「デザイン思考」を使えるようになることが理想的だが、難しい場合はデザイナーを活用して進めていく方法もあります。

デザインの役割とデザイン思考(その3)

☆デザイナーの能力
「デザイン」はアートと違い、個人の感性や能力で出来るものでは有りません。ある問題を発見して解決するためのプランを考え実現させることを言います。ですから「デザイン」は、決められた条件の中(ニーズ、目的、技術、予算、納期など)で状況を把握し、『効果・成果』を出していると言えます。

☆デザイナーに必要な5つの能力
デザインは物事の疑問や課題、不便さなどに対して「答え」を提示するもので、問題を創造的に解決するための思考と発想が必要です。物事に疑問をもって、問題を発見するためには、多くの知識や経験などが必要です。また、解決するためにも知識や経験は必要不可欠です。知識といっても単に専門的な本を読んで知識を身につけろというわけではありません。

1.鋭い観察力
決めつけない。疑ってみる。人の行動や物事の本質を捉える。
2.柔軟な発想力
決めつけない。否定をしない。業界の非常識と常識、他の業界を見る。
アイディアからアイディアの連想ゲーム・・・・。
3.豊かな表現力
モノ・コトの特長を引き立たせ、感覚的に心に響く、良さを伝えるためのデザイン、文章表現など。
4.客観的な検証力
思い込みを捨て、試作・検証を通しての正確な修正
5.情報力とその活用力
アイディアの実現を確実にするため、素材や技術の融合など、人・企業・技術・素材などの情報収集、把握する。

DTPデザイナーやWebデザイナー、グラフィックデザイナーにプロダクトデザイナー、様々なデザイナーがいますが、近年はパソコンでのソフトを使ってデザインを制作するのが主流になっています。デザイン系の基本ソフトが使える事はデザイナーとして当たり前とされていますが、デザイナーの能力とは美しい形や絵を描く能力だけではないのです。逆に「デザイン能力」というのはデザイナーだけでなく、様々な分野の方にも応用ができるとも考えられます。

デザインの役割とデザイン思考(その2)

☆デザインの範囲

●狭い範囲で「意匠・配置設計」
製品・商品パッケージの形・色・模様を考えること。会社や商品等の宣伝のためのポスター・リーフレット・ホームページなどビジュアル、レイアウトを考えることなど。

●広い範囲で「開発、総合、全体設計(計画)」
商品全体、システムや機能を設計すること。会社全体(経営・製品・サービス・PRなど)の考え方をイメージ化(CI)、ブランディングして総合的に表現したりすること。


「デザイン」が活用される場面や領域は、近年広がりを見せている。ひとつの製品開発から経営、サービス、社会づくりに至るまで幅広く、深く、今、「デザイン」を仕事にしている人たち(デザイナー)の能力を上手に活用して新たな領域を活性化し、イノベーションを起そうとする動きに注目が集まっている。


☆デザインができること

デザインの役割は、色・カタチを考えることだけでなく、目的達成のために目的に応じてたくさんの要素があります。

デザインの役割とデザイン思考(その1)

☆身近に存在するデザイン
 ひとの容姿を見て、老若男女、人となり、気持ち(楽しい、悲しい)が分るように、デザインを意識していなくても、製品・商品やお店、会社の雰囲気は色、形、パッケージや広告、建物の外装、内装、看板などを通じ、資格情報として人に伝わっています。
 人は見た目の第1印象で「自分に合う、合わない」「好き嫌い」「かっこいい、可愛い」などを判断しています。
デザインに興味がなくても、デザイナーが製品などのデザインに関わっていなくても、周りのすべての「モノ」「コト」にデザインは存在しています。
 良いデザインは、心の中(考え方)が顔(デザイン)にでています。製品・商品やお店、会社の特徴をしっかり捉え、雰囲気をかもしだしていたり、使い勝手が良かったりします。見栄え(色やカタチ)だけを一見よく見せたものとは違います。見た目と内容が違うと、とても残念に思えます。

☆デザインとは?
 デザインは、芸術ではありません。ある問題をアイデアや表現で解決しようとすることです。例えば、「もっと使いやすい製品をつくりたい!・・・」「新しく考えたサービスの良さを伝えたい!・・・」「住みやすい環境がほしい!・・・・」などの問題に応じます。
 決められた条件・制約(ニーズ、目的、技術、予算、納期など)の中で一番を考え、具現化(プランニング、ビジュアル化)=設計をします。

コミュニケーションとは〈その8〉

コミュニケーションの距離


 人と人との関係と実際の距離の取り方には深い関係があります。相手やその場の状況にあわせた距離感を持たないと、馴れ馴れしくなったり、よそよそしくなったり、意志や感情が上手に伝わらなくなります。




パーソナルスペースの心理
 人にはそれぞれパーソナルスペースというものがあります。パーソナルスペースとは、相手が自分に近づくことを許せる範囲のことです。この範囲に他人が入ると防御本能が働き、普段と違う心理が働きます。

・神経質になる
・些細なことに敏感に反応する
・後ろや視角に入らない部分に神経が集中する
・相手の言動や視線・表情が気になる



 具体的には、電車やバス、公園のベンチなどに座っているとき、他に空席がたくさんあるにも関わらず、自分のとなりに人が座ってきたら、どんな気持ちになるでしょうか。とても神経質になり、「不安感」や「違和感」が生じます。相手の行動や表情を感じ取ろうと神経を集中させ、どんなことにも敏感に反応する自分がいるはずです。
 しかし、この相手が「大好きな人」の場合、心理状態は逆転します。大好きな人が隣にいれば、気持ちが優しくなり、緊張するどころかリラックスした状態になりますが、自分の隣の席が空いているのに、他の席に座ったら、先程と同じように、とても神経質になり「不安感」や「違和感」が生じます。
 このように、自分と相手の新密度によって、パーソナルスペースの領域は変化し、心理状態も正反対の反応を示します。

コミュニケーションとは〈その7〉

アサーティブ・コミュニケーション

 ビジネス上、主張や意見を述べなければならないとき、相手の主張を受け入れつつ、冷静に自分の権限の範囲でロジカル(論理的)に話すことをアサーティブ・コミュニケーションと言います。
 ビジネスを展開していくと、相手と常に友好的に話せるとは限りません。組織や立場の違いで、意見の相違や不利益が生じることがあります。そういう場面に直面した時は、心を冷静に保ち、早い時点でロジカルに話すよう心掛ける必要があります。

◆主張が必要な場面




◆アサーティブ・コミュニケーションのチェックポイント
アサーティブ・コミュニケーションを行う場合、冷静さが重要です。下記の表のポイントに注意しながらコミュニケーションを図ると、意見や交渉がしやすくなります。

自分の意見や主張を述べるポイントは、まず冷静に対応することが一番です。感情的になったり、言い張ったりせず、事実を述べます。また、意見は曖昧に言わず、具体的な案とともに話し、その責任を果たすためにも、結果も必ず述べるようにします。

コミュニケーションとは〈その6〉

聴き上手のスキル

⓵相手の話に関心のある態度
相手の表情や動作などを観察しながら、体全体で相手の話に関心をしめすよう、からだや目、顔を相手に向けます。

⓶相手を見る
相手と目を合わせ、目の表情を見ながら話します。目を合わせるのは10秒以内。これ以上になると、相手に圧迫感を与えます。目をそらす場合は自画像に書かれている範囲なら悪い意印象にはなりません。

⓷うなずきと相槌
相手の話を聴いているという意思表示のために、うなずきや相槌が必要です。じっとしていると、相手はこちらが分っているのか、聴いているのかが不安になり心を閉ざしてしまうことがあります。うなずきや相槌の速度・タイミング・回数によって、不快感や急いでいる雰囲気を与えるため注意が必要です。「ハイハイ」や「なるほどなるほど」などの二つ返事は軽く感じ、いい加減に聴かれていると思われるため控えます。

⓸返事ははっきり
返事は、相手に聴いているという意思表示です。特に目上の方やお客様に対しては、気持ちの良いはっきりとした返事をすると、話す側は気持ちよく話すことができます。

⓹相手の話を繰り返す
相手の話した内容を繰り返すことで、会話のリズムをつくります。

⓺長い文章は要約して繰り返す
長い話を繰り返す場合、すべてを繰り返すのではなく、要点を要約して繰り返します。

⓻わからないことは質問する
話の内容が理解できないときや意味が解らないときは、相手に質問をします。質問することは、相手の話を理解しようとする姿勢の表れであり、話し手にとっては信頼するきっかけとなります。逆に、質問もせずに、ただ「はいはい」と聴いていると、受け流されているように取られ、信頼関係が築きにくくなります。

コミュニケーションとは〈その5〉

コミュニケーションに必要な能力「聴く力」


 聴く力(傾聴)とは、耳を傾けて熱心に聴くことです。相手の話をじっくり聴き、理解しようとすることがコミュニケーションでは一番重要なことで、聴く力によってそうお後理解ができるかどうかが決まると言っても過言ではありません。

☆聴き上手チェック
□相手の話を最後まで聴いていますか?
□相手の話を遮っていませんか?
□相手の話を聴きながら、自分の話すことを考えていませんか?
□相手の言葉以外【表情や行動】にも注意を払っていますか?
□相手の話に共感を示していますか?
□自分が話をしないといけないと思っていませんか?
□相槌をタイミングよく打っていますか?
□聴いているという態度を見せていますか?
□気がついたら、自分ばっかり話していたということがありませんか?
□話の内容が理解できましたか?


☆聴き上手の魅力
⓵相手が好意を持つ・・・相手は気持ちよく話せるから、好感を持つ。
⓶情報が得やすくなる・・・相手の問題やニーズ、状況などいろいろな情報がわかる。
⓷真意がわかる・・・相手の話だけに耳を傾けると、話の中心がわかり、真意が見えてくる。
⓸本心が見える・・・ノンバーバルコミュニケーションまで気を配れるので、本心かどうかわかる。
⓹包容力が身につく・・・相手の話をじっくり聴くと、相手は受け入れられていると安心する。


◆聴き上手になる私の努力・・・
 とにかく相手の話(文章)を「。」まで聴こう!言葉を発しない!考えない!そう決めました。簡単なことのように思えますが、「。」まで待つのは忍の一字なのです。これを身につけるのには数年かかりました。傾聴が苦手な人は一度、チャレンジしてみてください。相手の心が見えるようになりますよ。

コミュニケーションとは〈その4〉

価値観の違いなどによるコミュニケーションの障害


 人にはそれぞれの価値観があり、その価値観の違いによって同じ情報や手段を使っても、意志の疎通や誤解を生じることがあります。価値観は、環境や経験、こだわり、嗜好などが影響します。

☆価値観を左右するもの
〇金銭感覚・・・お金の使い方や金額の大小に対して、それぞれの感覚が違う。
〇生活感覚・・・衣食住に対しての優先順位の違いや、住む場所・ライフスタイルなど生活感が違う。
         例えば ・洋服や装飾品に費用をかける
             ・住む家や環境を一番大切にする
             ・自分を磨くために時間と費用をかける
 など
〇嗜 好・・・趣味やこだわりに対する金銭感覚・重要性などが違う。
         例えば ・ガーデニングが趣味で庭付きの家に住む
             ・芸術が好きでコンサートや美術展によく出かける
 など
 

 価値観が違うと、「なぜそれを大事にするのか」「どうして時間や費用をかけるのか」を理解できないことがあります。しかし、価値観は人それぞれが持っている個性でもあり、相互理解を深めるためには受容することが大切です。
 また、人はコンプレックスに触れられると、脅迫観念を持ち、心を閉ざしてしまうことがあります。他人にはそれほど大きな事柄ではないことも、本人には大きなことなので、否定せず、受容しなければ相互理解が困難になることもあります。
 聞き手は、長いフレーズを短くしたり、自分の興味深い部分だけを重点的に覚える傾向が強いようです。そのため、この簡潔化・常識化傾向が働き、思い込みが発生することがあります。

コミュニケーションとは〈その3〉

コミュニケーションの障害


 人との会話で思い違いや思い込み、誤解を生じることがあります。これは話し手と聞き手の手段の違いによる相違から生じるものと、同じ情報や手段を使っても、相手によって受け止め方が違う要因から生じるものがあります。

☆イメージの違い
 イメージとは、心に思い浮かべる像や情景。ある物事に対する全体的な感じのことです。イメージの違いは、経験や環境などの影響を受けることが多く、コミュニケーションの障害の大きな要素となる場合があります。




☆具体的なイメージの違い
①「色に対するイメージの違い」
  色に対するイメージは、人それぞれ大きな違いがあります。たとえば「紫」のイメージについて聞いてみると、

など同じ色でも、高尚なイメージ⇔下品なイメージと全く逆のイメージがあり、褒めてるつもりが、相手によっては、けなされると受け止める場合があります。


②「年齢や立場によるイメージの違い」
年齢や立場によってもイメージの違いが生れます。例えば、「今日は残業です」と言われたときのイメージは、人によってさまざまです。

このように自分が良いと思っていても、相手には良いとは限りませんから、人と話すときは表現方法に気を配ることも大切です。

コミュニケーションとは<その2>

☆バーバルコミュニケーションとノンバーバルコミュニケーション
バーバル(Verbal)とは「言語」という意味です。コミュニケーションには、言語を使い、ことばの意味に重点をおいたバーバルコミュニケーションと言語以外の手段を用い、視覚や聴覚などに重点を置いたノンバーバルコミュニケーションがあります。
ノンバーバルコミュニケーションには、周辺言語(声のトーンや話すスピードなど)があり、言語そのものではなく、話し方の要素も大きな役割を担っています。

 

☆ノンバーバルコミュニケーションの分類