デザインの役割とデザイン思考(その3)

☆デザイナーの能力
「デザイン」はアートと違い、個人の感性や能力で出来るものでは有りません。ある問題を発見して解決するためのプランを考え実現させることを言います。ですから「デザイン」は、決められた条件の中(ニーズ、目的、技術、予算、納期など)で状況を把握し、『効果・成果』を出していると言えます。

☆デザイナーに必要な5つの能力
デザインは物事の疑問や課題、不便さなどに対して「答え」を提示するもので、問題を創造的に解決するための思考と発想が必要です。物事に疑問をもって、問題を発見するためには、多くの知識や経験などが必要です。また、解決するためにも知識や経験は必要不可欠です。知識といっても単に専門的な本を読んで知識を身につけろというわけではありません。

1.鋭い観察力
決めつけない。疑ってみる。人の行動や物事の本質を捉える。
2.柔軟な発想力
決めつけない。否定をしない。業界の非常識と常識、他の業界を見る。
アイディアからアイディアの連想ゲーム・・・・。
3.豊かな表現力
モノ・コトの特長を引き立たせ、感覚的に心に響く、良さを伝えるためのデザイン、文章表現など。
4.客観的な検証力
思い込みを捨て、試作・検証を通しての正確な修正
5.情報力とその活用力
アイディアの実現を確実にするため、素材や技術の融合など、人・企業・技術・素材などの情報収集、把握する。

DTPデザイナーやWebデザイナー、グラフィックデザイナーにプロダクトデザイナー、様々なデザイナーがいますが、近年はパソコンでのソフトを使ってデザインを制作するのが主流になっています。デザイン系の基本ソフトが使える事はデザイナーとして当たり前とされていますが、デザイナーの能力とは美しい形や絵を描く能力だけではないのです。逆に「デザイン能力」というのはデザイナーだけでなく、様々な分野の方にも応用ができるとも考えられます。