DXの活用でガス屋さんの『顧客』を『個客』に <その6>

DXを新たに活用することでガス屋さんの『顧客』を『個客』に変えるという新たな視点から既存の慣習やルールを変革するヒントを引き続きシリーズでお届けしますが、デジタル化とDX化の違いについて質問を受けましたので、今回は「アナログ・デジタル・DXの違い」について一覧表にまとめてみました。

◆アナログ・デジタル・DXの違い

アナログ デジタル DX
デジタルツール 社員全員にパソコン支給されていない。 社員全員にパソコンが支給。 社員全員にノートパソコンとWi-Fi(VPN)が支給され、在宅勤務が可能。
ホームページ ホームページはあるが更新されない。検索順位が低い。 見やすく分かりやすいホームページになっており、定期的に更新される検索順位の高いホームページとなっている 顧客へのアプローチと連携され、その推移が可視化され、サービス向上につながっている。
顧客の情報 顧客情報は紙の名簿で管理している。 顧客のデータベースがあり情報を蓄積している。 顧客ベースを分析し、売り上げ向上や顧客満足度を向上させるために活用されている。
予算 計画がない。 必要が出た際に予算の検討を行う。 DXを進めるための別予算が計上され、年々進化されている。
コミット デジタルのことは関心ない。 社内のできる部分はIT化する必要があると思っている。 経営層がDXマーケティング視点にコミットしている。
ITリテラシー 経営陣を含めパソコンやスマホを使えない社員がいる。 経営陣を含めた全員パソコンやスマホを使える。 必要な社員が全員クラウドベースのツールやチャットでつながっている。
顧客の声の経営への反映 顧客の声を経営に反映する部署・方法がない。 顧客の声を経営に反映させることはできているが、ITとマーケティングがつながっていない。 顧客の声を経営判断に反映する仕組みや役割が存在する。
社内のマインド 前例のないことは却下されてしまう。2つあっても片方しかできない。 迷ったら両方やるABテストの環境がある。 言いたいことが言いやすい、失敗をとがめない文化がある。
経理など 経費計算は経理画用紙を入力。 オンライン勤怠管理と経費精算が可能(証票は提出)。 契約・捺印業務が電子化している。


物理世界に存在しないサービスをオンラインで実現させるDX
デジタル化はDXに先行します。基本的には物理世界にあるものをそのままオンラインに移行するだけなので、例えば、ホームページやオンライン商店は「デジタル化」の産物です。それぞれ、「会社概要」パンフレットや実店舗など、元となった実体が物理世界に存在します。オンライン商店は「買い物カゴ」も含め、実店舗を克明に模しています。これに対して「DX」は、ICT(情報通信技術)やデジタル特性を活かし、物理世界に存在しないサービスやワークフローがオンラインで実現することになります。
 そのように考えると、コロナ禍になって色々なことがオンラインに移行し、世界が変わったと私たちは思い込んでいますが、ほとんどがまだ「デジタル化」段階です。たとえば、自動検針や、オンラインでの会議や商談も物理世界で行なっていたことがそのままオンラインに移行しただけの取り組みです。